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案山子戦記:控訴理由書

平成21年(ワ)第○○○号不当利得返還等請求事件
控訴人(原告) 案山子
被控訴人(被告)○○フィナンシャル株式会社
同社代表者代表取締役 ○○ ○○
同訴訟代理人弁護士  △△ △△

控訴審第1準備書面(控訴理由書)

平成21年6月○○日

福岡高等裁判所民事部 御中

控訴人 案山子


平成21年6月○○日付けで御庁に提出済みの控訴状について民事訴訟規則第182条のとおり,控訴の理由を述べる。また,同時に本書面をもって控訴人の控訴審における第1準備書面とする。

控 訴 の 理 由
原判決は,控訴人の主位的請求である不当利得返還の請求及び予備的請求である損害賠償の請求につき,これらの請求を却下しているが,この判決は誤りであり取消を免れない。 以下に理由を述べる。
1 原判決は,「本件取引は,平成6年9月○○日に原告が50万○○○○円を支払ったこと(甲2)により終了しているから,」と判断しているが,当判断は,前提となる事実,すなわち,被控訴人が答弁書内で述べる「本件で,原告と被告との取引は平成6年9月○○日に完済によって終了している。」という主張の真偽を何ら審理せずに成されたものといわざるをえない。訴訟においては,原被告ともに自らの主張を裏付ける立証をするべきであり,立証の伴わない主張を一方的に採用した結果,成された判決は社会通念上不公平であり,不当の誹りを免れない。控訴人は自らの主張を甲証の提出により立証しているが, 被控訴人においても「公知の事実」以外の主張は自ら立証するべきである。ところが,被控訴人の「本件で,原告と被告との取引は平成6年9月13日に完済によって終了している。」との主張はなんらの立証も伴わない。このことは乙証の提出がなにひとつないことからも明らかである。解約の事実を証明してこそ被控訴人の主張は審理されるべきであり,原判決は充分に審理されつくした結果に判断されたものとは到底容認出来ない。このように公平性を欠き,事実誤認の上に成された原判決は当然のように取り消しを免れない。
2 原判決は,被控訴人の申し立てる,控訴人の不当利得返還請求権の消滅時効の援用を認めたものであるが,被控訴人においては消滅時効の援用を申し立てるのは権利の濫用に他ならない。原判決は被控訴人の本件紛争における帰責性を何ら鑑みておらず,不当に被控訴人を利するような判断をしている。このように充分に審理されつくした結果とは到底言えないような時効の援用の認定をもって,主位的請求及び予備的請求の審理を拒絶するかのような原判決は不当であり,取り消しを免れない。なお,権利の濫用についての控訴人の主張は本書面の「第1 時効について」の項で述べる。
3 原判決は,被控訴人の時効の援用の申し立てを認め,控訴人の不当利得返還請求権を消滅させているが,これは本件取引における法定利息超過部分の弁済(以下「過払い金」という。)の受領が不当利得であったことを原判決が認めたことに他ならない。また,被控訴人も答弁書において消滅時効の援用を申し立てることにより,本件取引における過払い金の受領が不当利得であったことを自白している。この事実を,原判決はその判決文の中で「被告は,原告に対し,原告の被告に対する不当利得返還請求権は時効によって消滅しているとして,平成21年3月○○日午後1時10分の第1回口頭弁論期日において上記時効を援用した(顕著な事実)」と認めている。すなわち,控訴人,被控訴人,原審ともに本件取引における過払い金の受領を不当利得と認めているのであり, この受領には法的理由がなかったことになる。
一方,原審は, 予備的請求について「しかしながら,被告は,原告との約定に基づき,原告からの弁済金を約定利率で計算した利息金に充当し,さらにその余を元金に充当していたものであるから(甲1),被告が法律上受領権限の全くない者であるとは認められない。」と判断している。
片方で法的理由がないことを認め,もう片方で「法律上受領権限の全くない者であるとは認められない。」と判断しているが,これは論理矛盾の指摘を免れない。このような事実誤認に基づく原判決は誤りであり,当然のように取り消されるべきである。

第1 時効について

 1 契約が終了していないことについて(終了原因の不存在)
契約の終了原因としては様々な形態が存在しているが,正に正常な終了原因としては,すべての債務の履行の完了があげられる。通常,本件取引のような金銭消費貸借契約の終了時には,貸主,借主ともに債権債務の存在しないことを確認した上,互いに契約を終了させる旨の合意をもって契約を終了させるが,これも,すべての債務の履行の完了をもって正常な終了原因としているからである。また,最高裁は,過払い金返還訴訟における不当利得返還請求権の消滅時効の起算点について「個別進行説」を退け「一個説」を採用し,時効の起算点は契約終了時と判断している。(最一小判平成21年1月22日)
しかしながら,契約終了の原因として,すべての債務の履行の完了が主要な原因として捉えられるならば,契約終了時には互いに債権債務の不存在の確認がなされるべきである。この事実は,清算をもって契約を終了させることからも社会通念上広く認知された公知の事実であるので立証するまでもなく明らかである。本件取引は平成6年9月○○日(以下「完済日」という。)に控訴人が被控訴人に約定債務の弁済をもって完済しているが,過払い金の弁済を受領していない。この過払い金が不当利得であることは被控訴人が答弁書内で消滅時効の援用を申し立てることにより自白している。つまり,完済日においては,すべての債務の履行が完了したわけではない。また本件取引において他の契約終了の原因となる要素はない。このことの立証については,控訴人は「ない」と主張しているのであり,ないものの立証などはできない,すなわち「悪魔の証明」となるので,被控訴人が「ある」ことを主張立証し抗弁するべきである。
 被控訴人の立証なき場合は当然のように控訴人の主張が正当と認められるべきであり,本件取引においては契約終了の原因など存在しなかったこととなり,控訴人主張の「過払い金を不当に保持し続けている限り,契約は終了していない。」という主張の正当性は認められるべきである。
なお,本準備書面において控訴人が述べる契約終了の原因についての主張は遅きに失した主張の感があるが,これは控訴人の責に帰するものではない。
原判決は被控訴人の消滅時効の援用のみを早々と認め,強行法規である利息制限法に違反し本来受領権限の全くない不当利得を被控訴人が利するに至った背景を何ら明らかにしていない。消滅時効の援用の認定をもって控訴人には控訴人の主張を述べる機会を与えられなかっただけであり,控訴人の主張の正当性はなんら揺らぎもしない。

2 過払い金については時効の利益を与えるべきではないとの主張
 1) 時効制度の趣旨 
時効制度一般の存在理由は,
①永続する事実状態を尊重することによる法律関係の安定,
②時間の経過による立証上の困難の回避,
③権利の上に眠る者は保護に値しない,ということにあるとされる。
すなわち,「一定の事実状態が永続するときは,社会は,これを正当なものと信頼し,それを基礎として,種々の法律関係を築き上げる。」
「後日これを覆して,正当な権利関係にひき戻すことは,その上に築き上げられた社会の法律関係を悉く覆滅することになる。故に,社会の法律関係の安定のために,一定期間継続した事実状態は,そのままこれを法律関係となし、これを覆さないことが至当だと考えられる場合がある。時効制度の根本的な存在理由は,ここに存する。」
債権の消滅時効との関係で言えば,一定の事実状態が永続した場合に,それが真の権利関係と合致している場合は,それを証明できない者の立証の負担を軽減する機能を持ち,反対に真の権利関係と異なっていた場合は,その不一致は真の権利者が権利行使をしなかった結果であるとして正当化される。
こうした時効制度の趣旨から,以下述べるように過払い金債権の消滅時効は、取引が終了するか取引履歴が開示されない限り、進行しないと解すべきである。
2) 過払金返還請求権の性質
 (1)違法無効な制限超過貸付けによって発生する債権であること
過払い金返還請求権は,利息制限法所定の法定利率をこえた違法無効な制限超過貸付けによって発生する債権である。制限超過部分の支払いは,絶対的無効である(なお,わずかに貸金業法43条のみなし弁済が認められるときのみ,制限超過利息の支払いは有効とみなされるが,本件において被控訴人はみなし弁済の不成立を自白した)。
実態的には,過払い金債権は,貸金業者からは容易にみることができるが,借主側からは見えない債権である。
(2)保護すべき永続した事実状態ではないこと
現実の永続した事実状態を認めて法的関係にまで高める目的は,現状を認めることで社会の平穏,平和が保てるからである。法的な根拠のない事実状態であってもそれが社会の平穏の基礎となっているときは,敢えてその事実状態を合法化し,事実状態を覆すことよる社会的混乱を回避することにあると言っても良い。
では,仮に過払い金の消滅時効を認めた場合に,保護すべき事実状態とはなんであろうか。
違法無効な高金利で貸付け,利益を貪り,貸金業者が多額の過払い金を溜め込んでいる事実状態を認めて保護することが必要であろうか。
債務者個人のレベルで考えてみよう。消滅時効が問題となる取引は最低でも15年,ほとんどの場合は20年前後,借主は貸金業者と取引を継続し,その取引のうち10年以上もの期間,支払う必要のない元本と利息を支払い続けている場合が多い。借主は10年以上もの期間,日々,無用な資金繰りの焦燥感と取立の恐怖に晒されて生活し,返済の義務のない支払いを続けてきた。仮に過払い金の消滅時効が認められてしまえば,債務が残ることすらある。この違法無効な事実状態が10年も継続したのであれば,即座にその事実状態を覆して,違法状態を是正して借主を債務奴隷状態から解放すべきであるのに,逆にその事実状態を法律関係まで高めて合法化して固定化させ,借主に延々と支払いを継続させる違法状態を維持するのであれば,狂気の沙汰である。
また,社会全体のレベルでも考えてみよう。過払い金債権の消滅時効が認められれば,その反射的効果として、貸金業者は過払い金の返還義務を免れる。平成7年から破産申立件数は急増し,わずか8年後の平成15年には6倍の24万2千件を突破した。今も,230万人の多重債務者が存在し,年間15万人近い破産者,年間9000人もの自殺者が生み出されている。その原因が,利息制限法所定の利率を超える制限超過利息による貸付けであったことは,平成18年12月の貸金業規制法改正によってグレーゾーン金利が廃止されることに至ったことからも明らかである。過払い金返還請求を受けない事実状態が永年続いたからといって,こうした未曾有の社会不安と混乱を引き起こす原因となった違法な制限超過貸付けによる蓄財を,消滅時効の反射的効果として認め,法的関係まで高める必要はない。平成15年以降,破産申立件数は暫時減少し,平成19年では,15万人を切るまでにいたった。これは最高裁判所が,平成15年7月18日ロプロ判決(民集57巻7号895頁),平成16年2月20日SFCG判決(民集58巻2号475頁)で,みなし弁済規定の厳格解釈の姿勢を貫いたことにより,取引履歴を法定利率で引直計算し,債務を圧縮する,あるいは過払い金を回収して他の債務の弁済に充てることが容易になったことが,大きな要因となっていることは疑いようがない。社会の平穏という観点からは,継続した制限超過利息による収奪の結果である過払い状態を消滅時効の完成によって追認するのではなく,制限超過貸付けによってもたらされた不当な利得の蓄積という事実状態をことごとく覆し,借主に過払い金を返還することが至当である。
(3)貸金業者には帳簿の保存義務があり立証の困難はないこと
昭和58年制定当時から,貸金業法19条は,貸金業者に帳簿の作成義務を課し,同法施行法17条1項は,貸付けの契約毎に最終の返済日から3年間帳簿を保存する義務を定めた。貸主が貸金業法を遵守して営業を行っている限り,取引が継続している間に取引履歴が散逸することはなく,容易に引直計算も行いうる。現実には,貸金業者と顧客との取引履歴はコンピューターデータとして保管されていることは公知の事実であり,コンピューターデータは,デジタルデータであり,紙データのように個別バラバラに散逸したり,朽廃することなどありえない。また,貸金業者は,みなし弁済の適用のあることを根拠にして制限超過貸付けを行っており,借主からみなし弁済の有効性を争われた場合みなし弁済の立証責任が貸金業者側にあることも十分承知している。であれば,貸金業者は将来の紛争に備えて,17条書面,18条書面を意識的に保管するであろうから,また時間の経過による立証の困難が生じる余地はない。
(4)借主は権利の上に眠らされた者であり,眠る者ではないこと
貸金業者は,制限超過貸付けを行っていることを当然認識し,かつ貸金業法43条のみなし弁済の要件を充足していないことを知り,制限超過部分の受領が無効であることを知りながら,合法であるかのように振る舞って公然と制限超過利息を受領し,かつ請求をしている。
例えば,ATMで返済する場合,ATM機から出される領収書兼ご利用明細書には,あたかも合法であるかのように公然と制限超過利息で計算した利息と元本充当額および残債務額が印字されている。この堂々とした残債務額・充当額の記載を見た借主は,その制限超過利息の支払いが無効であるなどとは夢にも思わない。さらに,その領収書には次回支払日と最低返済額を記載して次回の支払いの請求を繰り返している。法的知識に疎い借主側は,街中で堂々と看板を揚げ,無人契約機・ATMを設置し,TVコマーシャルで制限超過利息を表示して営業をしている貸金業者がよもや違法無効な金利で貸付けをしているとは気づかない。
一方,貸金業の登録業者である貸金業者は,当然グレーゾーン金利の仕組みを熟知し,かつ顧客との取引をコンピューターによって管理し,オンラインで連結しているのであるから、どの店舗においても容易にいつでも即座に引直計算が可能な立場にある。貸主側はいつでも過払い状態に至っていることを知り得る技術を持ちながら,借主が気づかないのに乗じる形で,なお貸付金の返還請求権を有するかのように装い,受領と請求を続けている。
しかも過払い金の消滅時効が問題となる以上,貸付金の返還請求権を失って,10年以上もの長期間,借主が必要のない支払いをすることを貸主側が積極的に容認していたことになる。リボルビング払いでは,将来における自由な借入れ,返済が可能であるから,証書貸付のように取引のはじめに償還表を受け取っているわけでもなく,現実に借入と返済が際限なく反覆継続している途中では,取引履歴を所持していない借主は単純な利息計算さえ困難である。
時に貸主側は取引履歴を改ざんして,過払金額を減らそうとし,過払い金の返還請求を意図的に妨害した。取引履歴の改ざんによる金融庁の行政処分は枚挙に暇がない(http://www.fsa.go.jp/status/s_jirei/kouhyou.html )。
借主が権利の存在に気が付かない理由は,法的な知識と数字に疎い借主の立場につけ込んで,貸主側が過払い金の存在を知りながらもあえて秘匿し,借主が錯誤に陥っていることを奇貨とし,あたかも合法の装いを作出して超過利息を請求・受領していることにある。借主が,その権利の存在すら気づくことがなく,権利を行使できなかった理由の大部分は貸主の対応によってもたらされたといえる。
借主は,貸主の行為によって,過払い金債権があることすら認識できなかった以上,借主が権利の上に眠るという前提を欠く。
またATMの伝票にはときに「返済期日にご注意ください」との注意書きまである。この記載を見た借主は返済期限に遅れて期限の利益を失い一括弁済を求められることを恐れ,事実上の心理的強制を受けながら返済を継続する。
借主は,貸主により,眠らされているばかりでなく,なかば強制的に過払い金返還請求権の権利行使を抑制されている事実状態が存在する。
これを,最判平成18年1月18日は,「期限の利益喪失特約は・・通常、債務者に対し,支払い期日に約定の元本と共に制限超過部分を含む約定利息を支払わない限り,期限の利益を喪失し,残元本全額を直ちに一括して支払い,これに対する遅延損害金を支払うべき義務を負うことになるとの誤解を与え,その結果,このような不利益を回避するために,制限超過部分を支払うことを債務者に事実上強制することとなるものというべきである」と表現した。元本と制限超過利息の支払いを強制されている以上,期限の利益を喪失する結果となる過払い金債権の権利行使など行いようがない。
(5)以上のように,時効制度の3つの趣旨からして,過払い金返還請求権の消滅時効を認めるべき事情は何ら存在しない。

3 「過払金に時効無し」との評価が正義に合致する価値判断であること
以上検討したように,時効の制度趣旨からすれば,そもそも過払い金債権については消滅時効の援用を認める必要性は全くない。

4 消滅時効援用は権利の濫用であること
 1) 最高裁判所最三小法廷平成19年2月6日判決の内容
最三小判平成19年2月6日民集61巻1号122頁(以下,「平成19年判決」という。)は、「原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律又は原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づき健康管理手当の支給認定を受けた被爆者が外国へ出国したことに伴いその支給を打ち切られたため未支給の健康管理手当の支払を求める訴訟において,支給義務者が地方自治法236条所定の消滅時効を主張することは,
  (1)上記被爆者がその申請に基づき上記健康管理手当の受給権を具体的な権利として取得したこと,
  (2)法令上の根拠がないのに,被爆者が国外に居住地を移した場合に健康管理手当の受給権につき失権の取扱いとなるものと定めた違法な通達に基づき、上記支給義務者が支給を打ち切ったこと,
  (3)上記通達の定めは我が国を出国した被爆者に出国の時点から適用されるものであり,失権取扱い後の権利行使が通常困難となる者を対象としていること,
  (4)上記被爆者については上記失権の取扱いに対し訴訟を提起するなどして自己の権利を行使することが合理的に期待できたなどの事情が見当たらないことなど判示の事情の下では,信義則に反し許されない」としている。
 2)平成19年判決の評価-帰責性のある債務者の消滅時効の援用は権利の濫用
  平成19年判決は,債務者に債権者の権利行使を妨げるなど高度の帰責性がある場合,債務者の消滅時効の援用を信義則上,禁止した判決と評価できる。
平成19年判決が,その消滅時効が信義則上制限される要件として,以下の4つを挙げることができる。
 (1)債権者が具体的な権利を取得したこと、
 (2)債務者が違法な方法で権利行使を妨げたこと、
 (3)債務者が債権者の権利行使を妨げた後,その権利行使が困難となること、
 (4)債務者の妨害行為に対して債権者が自己の権利を行使することが合理的に期待できたなどの事情が見あたらないこと
3) 過払い金返還請求権へのあてはめ
(1)具体的権利の取得
借主が返済を継続し,制限超過部分を元本に充当して,元本が完済に至った後の支払いは,不当利得となり借主は過払い金返還請求権を具体的な権利として取得している。
(2)債務者の妨害行為
貸主は,制限超過部分の支払いは,みなし弁済が成立しない限り無効であるにもかかわらず,その事実を告知することなく違法な制限超過金利を記載した17条書面を交付し,その後の返済のたびに制限超過利息で計算した元本充当額と残高を記載した18条書面を公然と交付し,違法な書面に基づき、借主の過払い金返還請求権の行使を妨げた。
(3)権利行使が困難となったこと
貸主が,借主の過払い金返還請求権の行使を上記方法で妨害した後は,借主は錯誤に陥って,取引が終了するまでは,その錯誤から解放される機会はない。さらに,借主は期限の利益喪失特約のもと,事実上の強制を受けて,返済を続けており,約定での返済を停止する結果となる過払い金の返還請求をなしえない。
(4)権利行使を合理的に期待できた事情がないこと
これまで述べてきたように,貸主は,借主に過払い金返還請求権が発生していることを悟られないように,合法であるかのように装い,領収書を交付し,請求を繰り返してきた。一方,借主は,10年以上に渡る取引履歴を把握しておらず,引直計算を行う手だてがなく,過払い金返還請求権を行使することを現実に期待できる事情はない。
4) 過払い金返還請求権の消滅時効の援用は権利の濫用
被控訴人は,過払い金の存在を十分知りながら,そのことをことさら控訴人に秘匿し,貸金業の登録業者として負担する告知義務に違反したまま過払い金の存在を告知せず,不当に受領し保持していた。すなわち被控訴人は、返済のたびごとにATM伝票を発行し,その伝票に次回支払期日を印字し,これに遅れるときは期限の利益を喪失することを表示した。過払い金返還請求権の行使に気づかない状況を作出してきたのである。
権利行使を長期間にわたって妨げられた原告に対して,10年の消滅時効を主張することは,信義則に反する権利濫用として,許されないと言わねばならないし,平成19年判決が判示するように著しい帰責性のある被請求者からの債権の時効消滅の主張は否定されるべきものである。
5) 過払い金返還請求に対する消滅時効の援用を権利の濫用とした判決
 (ア)大阪高判平成17年1月28日
昭和58年11月100万円を借入れ,昭和61年4月に過払いとなり,平成15年6月まで継続して過払いの状態であった事案につき,「被控訴人は,控訴人の対する貸金債権については昭和61年4月18日に過払状態となり,以後控訴人に対して返還請求権を失ったにもかかわらず,控訴人がそれに気づかないのに乗じる形で,なお返還請求権を有するかのようにして,控訴人に対して約17年間もの長さにわたって支払を請求し続けてきたものと認められる。しかも,本件の貸付金は100万円に過ぎないのに,その貸付後被控訴人が控訴人に対して残債務の一括返済ないし早期完済を請求した形跡はないこと及び控訴人の支払状況(別紙)に照らせば,その貸付後約20年もの長期にわたる支払は,被控訴人自身が積極的に容認してきたものと推認させる。このような事情を考慮すれば,控訴人の被控訴人に対する過払金についての不当利得返還請求債権の一部の消滅時効の完成は,少なくとも大部分被控訴人の上記対応によってもたらされたといえる。このような対応をした被控訴人が,控訴人に対して前記消滅時効を援用することは,信義則に違反し,許されないというべきである」と判示して,プロミスの消滅時効の主張を退けた。
(イ)高松高判平成19年2月2日
昭和58年9月30万円を借入れ,昭和62年3月に過払いとなり,平成17年9月まで継続して過払いであった事案につき,「控訴人と被控訴人との間の取引は,昭和58年9月26日に開始された後貸付けと返済が繰り返されてきたものであるところ,原判決別紙1のとおり,取引開始から約3年半経った昭和62年3月の時点で過払いとなって以降平成14年1月末に取引を終了するまで約15年にわたって恒常的に過払いの状態が続いてきたこと,取引開始から昭和62年3月までの間の借入金額の合計が103万円余,返済金額の合計が118万円余であるのと比較すれば,それ以降の借入金額の合計は75万円余にすぎないのに対し,返済金額の合計は287万円余に及んでおり,その間の借入金額と返済金額との不均衡には著しいものがあること,控訴人は,上記取引の期間中,貸金業法の正当な解釈に従った措置を十分に講じることなく利息制限法所定の制限を超えた利率による利息の支払い義務を前提として貸金債権の請求を行ってきており,法律知識に疎く過払い状態の発生を知らないままこれに応じてきた被控訴人から上記の通り多額の金員を弁済金として取得してきたものであること,控訴人は,貸金業法を遵守して営業を行うべき立場にあって,そのために必要な態勢を講じることを求められており,かつ,これに対応することも容易であるのに対し,被控訴人は,控訴人から貸金の返済を請求される立場にあり,法律知識の点でもこれに基づいて対処する能力の点でも著しく劣った状態にあって,過払い状態の発生後早い段階での不当利益返還請求権の行使を被控訴人に期待することは実際上困難であったと考えられること,貸金業法の正当な解釈については近時の最高裁判例を通じて一層明確なものとなってきたものであるとはいえ,控訴人が,過払金の発生を比較的容易に認識し得る立場にありながら,上記の通り貸金の返還請求を続けることによって,結果的に過払金の累積という事態がもたらされたということもできることなどの事情にかんがみれば,本件のように過払い状態の下での借入れと返済が長期間に及んでいる場合に,上記のような立場にある控訴人による消滅時効の援用を認めることは、誠実な債務者に不利益を強いる一方で、貸金業法を遵守しなかった貸金業者に対して長期間に及ぶ過払い状態の放置による不当利得の保持を容認することにつながるものであって,クリーンハンドの原則に反し,信義にもとる結果をもたらすものとして許されないというべきである」として,プロミスの消滅時効の主張を退けた。

第2 不法行為について
1 みなし弁済の不成立について
    被控訴人は,原審において,不当利得返還請求権の消滅時効の援用を申し立て,原審はこれを認めた。このことは,被控訴人が過払い金が不当利得であることを自白したことに他ならない。すなわち,過払い金を被控訴人が保持する法的理由がないことを認めたと解するべきである。また,この法的理由は何らかの理由で消滅したとは考えられないので,過払い金発生時から存在しなかったと考えるのが合理的である。
   よって被控訴人には過払い金発生時から過払い金を保持する法的理由がなかったといわざるをえない。
2 悪意について
  被控訴人は登録を受けた貸金業者であり,当然のように利息制限法及び貸金業法は熟知しており,貸金業法43条の規定にあるみなし弁済の要件を満たさない限り制限利息超過部分の利息の受領が無効となることは知っていたはずである。もし知らなかったと主張するのならば,これは重大な過失である。
また,利息制限法は強行法規であるので,制限利息超過の利息の受領を認めているみなし弁済の規定は厳格に遵守されるべきであることも当然熟知していなければならない。そのような立場の被控訴人が本件取引におい過払い金の受領権限が全くないことを知らなかったとは社会通念上考えられない。
3 支払い義務の不存在
  貸金業法43条に規定されるみなし弁済の要件を満たさない限り,強行法規である利息制限法で定められた制限利息超過部分の利息は無効である。本件取引においてみなし弁済は成立しないことは被控訴人の自白により明らかなので,控訴人には約定利息のうち制限利息超過部分の支払い義務はない。
4 支払いの強制について
   原審は本件取引における支払いの強制については「そして,原告は,約定が公序良俗違反であるとかの特段の事情や弁済が原告の任意の意思に基づかない被告による強制的な取立てによるものであるなどの事実について主張立証していない(なお,被告が主張するような期限の利益の喪失や延滞時重加算金条項は,心理的強制にすぎず,ここにいう被告の強制的な取立てに当たらない。)」と判断しているが,これは事実誤認に基づくものである。控訴人は原審第一準備書面4項において「期限の利益の喪失」の条文が「暗黙のうちに強制」を強いていると主張している。また,最高裁も「期限の利益の喪失」の条文の記載された契約については「期限の利益の喪失」の条文を理由に借主が任意であったとは認められないとの判断をしている。(最判例平成18年1月18日)この最高裁の判断は「期限の利益の喪失」は事実上の強制にあたるとされ,まさに控訴人の主張が正当なことを裏付けている。
また,通常,被控訴人のような貸金業者が金銭消費貸借契約を締結する際に使用される契約書には「期限の利益喪失」条項の記載がある。この事実は過払い金返還訴訟を数多く審理している原審裁判所におかれては「顕著とされる事実」で認めるべきであり,したがって立証を必要としない。
さらにいうなら,原審において控訴人の立証不足を控訴人の責に帰するのは公平性を欠くといわざるをえない。本件訴訟を提起するにあたり,控訴人は,被控訴人から提訴に必要な証書である正確な取引履歴の発行を受けていない。これは控訴人から本件取引の実態を秘匿し,過払い金返還訴訟の機会を奪わんとする被控訴人の意思の表れである。控訴人は本件においてみなし弁済の成立不成立の真偽を問い質す過程で本件取引の契約書及び17条書面,18条書面の提出を求めるしかなかった。しかしながら,原審は被控訴人の消滅時効の援用の申し出を受け,なんら審理をすることもなく性急に援用を認め,控訴人に主張する機会を与えなかった。これは控訴の理由で述べたとおりである。
控訴人はあらためて「他社の金銭消費貸借契約書」(写し)を甲証第 号として提出する。(以下「他社契約書」という。なお、他社契約書は,被控訴人及び控訴人とはなんらの関連性もない。)これは被控訴人のような貸金業者が使用する契約書には一般的に「期限の利益の喪失」条項が記載されている事実を立証するためである。
被控訴人が,本件取引の際に締結された契約には「期限の利益喪失」条項がなかったと主張するならば,本件取引の契約書を提示し立証説明するべきであり,被控訴人の立証なき場合は控訴人の主張が正当である。
 また,不法行為の成立要件としては強制の有無は問題ではない。借主を錯誤に導き,受領権限が存在しないのに支払をさせた場合であっても不法行為は成立する。受領権限が存在しない限り金銭の受領は正当化できない,すなわち客観的に見た場合には違法以外の何者でもない。
5 違法性について
   本件取引においてはみなし弁済は成立しない。この事実は被控訴人が不当利得返還請求権の消滅時効を申し立てたことにより明らかである。また原審もこれを事実として認めている。すなわち,被控訴人が制限利息超過部分を保持する法的理由がない,法的受領権限がないことになる。
みなし弁済の要件を満たさずに利息制限法に定められた利息を受領する行為は利息制限法及び貸金業法43条にも違反している。利息制限法は罰則規定こそないものの強行法規であり,公序良俗に反するような任意規定から弱者を保護する目的で定められた法である。この利息制限法に違反している限り違法性を帯びているという指摘は正当である。
また,貸金業法43条の違反にも罰則規定は存在しないが違反していることは事実である。
さらにいうなら被控訴人は貸金業法第12条の6で規定される1「1.資金需要者等に対し,虚偽のことを告げ,又は貸付けの契約の内容のうち重要な事項を告げない行為」乃至4号「4.前3号に掲げるもののほか,偽りその他不正又は著しく不当な行為」に違反していることは明らかである。
さらにさらに被控訴人は民法1条2項「権利を行使し,義務を履行するに当たっては,相手方との信頼関係を尊重し信義に従い,誠実に実行しなければな
らない。」この規定にも違反している。財物の交付を受けた者が,自分にそれを正当に受領する権限がないことを知っていた場合,受領者には,交付者に対し,自らに受領権限のないことを告知する信義則上の義務が生ずる。被控訴人はこの義務を怠った,すなわち民法1条2項の規定に違反したといえる。
よって被控訴人は利息制限法,貸金業法,及び民法,いずれにも違反している。客観的に見て「違法性はあった。」と解するべきである。
6 不法行為について
 「5 違法性について」で述べたとおり, 財物の交付を受けた者が,自分にそれを正当に受領する権限がないことを知っていた場合,受領者には,交付者に対し,自らに受領権限のないことを告知する信義則上の義務が生ずる。
この義務に違反して交付物を領得した者には,不作為による不法行為が成立する。刑事法の世界では,相手方が錯誤によって釣り銭を余計に出したことを知りながら,その旨を告げないで受領する行為,いわゆる釣り銭詐欺は,不作為によって人を欺く行為に当たるとされている(大阪地判昭和44年3月26日判タ239号295頁。なお,神戸地決昭和63年9月30日判タ687号260頁,神戸地決昭和63年11月21日判タ700号252頁)。
これは,交付者が自己に対し,受領権限のない金員を交付してきた場合,それに気付いた受領者は,交付者にその旨を告知する,条理上・信義則上の義務があるという解釈に基づくものである。釣り銭詐欺と本件において,この点について全く違いはなく,釣り銭詐欺の事案で告知義務が認められるのであれば,本件でも告知義務が認められなければならない。
7 控訴人の損害について
   制限利息超過部分の支払には法的に支払い義務は存在しない。この金銭の支払は控訴人の金銭的損失に他ならない。よって法律上の損害にあたる。また,金額においては不当利得の金額と同額である。
8 加害行為について
   被控訴人の不作為の行為(「6 不法行為について」で述べたとおり)により,控訴人は損害を被った。この事実は明らかであるので,被控訴人の不作為の行為は加害行為である。
9 加害行為と損害の因果関係について
   「8 加害行為について」で述べたとおり,明らかである。
10 不法行為の時効について
    不法行為による損害賠償請求権の時効は民法724条により「損害及ヒ加害者ヲ知リタル時ヨリ三年間」と規定されている。(以下「時効の前段の規定」という。)控訴人が損害を知ったのは,取引履歴を基に引直計算をした時であり,被控訴人から取引履歴を入手したのは平成○年○月○日である。その日から3年を経過していない。
また同法724条は「不法行為ノ時ヨリ二十年ヲ経過シタルトキ亦同シ」と除斥期間の定めがあり(以下「時効の後段の規定」という。)
本件取引の契約期間に一部関連する可能性があるので控訴人の意見を以下に述べる。
 不法行為の時とは初回の過払い金が発生した時から個々に時効が進行すると捉える(個別進行説)のではなく,一連の行為が完了した時,すなわち本件取引においては完済日と解するべきである。その時から20年を経過していない。
  また,不法行為の時を個別進行説によると解しても,「時効の後段の規定」は除斥期間であり,この規定は時間の経過による立証が困難であることを鑑みて定められた規定であると解するべきである。本件取引においては時間の」経過により立証が困難になるという要素はなく,立証を困難にしているのは被控訴人が事実を隠匿しているからである。したがって「時効の後段の規定」を個別進行説に拠って本件に採用することは公平とはいえない。
    さらにいうなら「時効の後段の規定」は除斥期間であるので「時効の前段の規定」より優位に立つことはない。よって,あくまでも「時効の前段の規定」の要件を満たしていない限り,時効の援用の申し立てはできない。
    以上のとおり損害賠償請求権は時効により消滅していない。
11 まとめ
被控訴人の行為は不法行為以外のなにものでもなく,被控訴人は,控訴人に対して,控訴人が被った損害(過払い金相当額)を賠償しなければならないという控訴人の主張はまさに正しく,被控訴人はその支払を免れない。
    また,みなし弁済の成立しない限り,すなわち法的受領権限が存在しない限り,過払い金を受領することは不法行為以外のなにものでのないことは各地の裁判所が認めていることである。以下に裁判例を掲げる。
札幌高判平成19年4月26日(甲証第 号として提出)
大阪高判平成19年7月31日(甲証第 号として提出)
名古屋高判平成20年2月27日(甲証第 号として提出)
高松高判平成21年6月5日

第3 被控訴人の自白及び主張について
 1 自白について
   本準備書面において控訴人が展開する主張は,原審において,被控訴人が答弁書において不当利得請求権の時効の援用を申し立てたこと,すなわち「法的理由が存在しないことを自ら認めた」ことに拠っている。
    もし被控訴人が自白を錯誤によるものと無効とするのならば控訴人はそれを認める。錯誤は被控訴人のみならず控訴人を含め誰もが行う可能性があるからであるが,しかしながら自白を無効とするのならば,あらためて,みなし弁済の成立を,その要件すなわち,すべての17条書面,すべての18条書面であるが,被控訴人が任意であったことの証拠を提出し,立証説明しなければならない。
控訴人は立証を伴わない主張を到底容認することはできない。
また,みなし弁済の成立が立証されない場合は,控訴人の主張が正当であり,控訴人の主張が認められるべきである。
 2  主張について
  被控訴人の主張についての抗弁はあらかた述べたが,さらに一点だけ付け加える。
    被控訴人は答弁書において「さらに,最高裁がいわゆるみなし弁済に厳格な解釈を下したのは,平成18年1月13日であり,被告はそれまで,高裁レベルにおいてみなし弁済の要件を充たすことを前提に貸金請求が認められてきた。したがって,少なくとも平成18年1月13日まで,被告に不法行為が成立することはなく,」と主張しているが,事実無根であり失当である。
  大阪高判平成19年7月31日における一審被告は被控訴人であり,被控訴人のなしたる行為に対する大阪高裁の判断を判決文から抜粋引用する。
   「もっとも,前示のとおり,一審被告は,過払金が発生した時点で,それが法律上の原因を欠くことを知っていたと推認するのが相当であるから,約定利率による元利金の請求は,一部又は全部が無効な部分を含んでいることになり,その意味で架空請求に類似するといわざるを得ない。しかも,一審被告は,常に数か月程度しか17条書面や18条書面を保管していないと主張していることからすると,本件取引において制限超過部分について貸金業法43条1項が適用される余地が極めて乏しいことを認識しながら,すなわち,訴訟になった場合には制限超過部分が利息の支払としては無効となる蓋然性が極めて高いことを認識しながら,あえてこれを請求し,収受してきたものと認められる。
 その上,一審被告としては,契約時の一審原告の言動等から,一審原告が利息制限法や貸金業法についての知識を持たず,そのために本来支払義務のない制限超過部分についても継続して支払うことを予想できたと考えられる。
 このような事実関係によれば,一審被告は,本来支払義務のない制限超過部分を,一審原告の無知に乗じて請求してこれを収受してきたというべきであるから,社会的に許容される限度を超えた違法なものと評価せざるを得ない。
 そして,証拠(甲2,乙20)及び弁論の全趣旨によれば,一審原告は,一審被告による約定利率による元利金の請求を受けて,これを全額支払わなければならないと誤信して,その支払のために他の貸金業から借入れを重ねるなどして多重債務に陥ったり,経済的に苦しい生活を余儀なくされて精神的苦痛を被ったと認められるところ,このような精神的苦痛は,法定利息を付した過払金返還請求が認められることにより損害がてん補される関係に立つのものとはいえない。
したがって,一審被告の制限超過部分の請求や利息収受行為は,不法行為を構成するというべきである。」
   大阪高裁が上記判断をした「本件取引」とは平成18年1月13日以前に契約が終了した取引であり,被控訴人の主張する「少なくとも平成18年1月13日まで,被告に不法行為が成立することはなく,」は客観的には信憑性に欠ける。
また,「被告はそれまで,高裁レベルにおいてみなし弁済の要件を充たすことを前提に貸金請求が認められてきた。」という主張も事実無根といわざるを得ない。

第4 原審における判決の事案の概要と訴訟物の価額について
 1 原審判決の「第2 事案の概要」について
   控訴人は1審判決の「第2事案の概要」において控訴人が知り得なかった「本件は,原告が,原告を借主,被告を貸主として,平成元年1月○○日から平成6年9月○○日まで云々」とあるが、原審においての,控訴人の提出した計算書(甲第2号証)は被控訴人の社員である○○より,口頭にて取引開始日が,平成3年12月○○日である,との回答により,推定計算したものであり,判決の内容が事実であるなら,当然計算内容も変わり,被控訴人の主張する「平成6年9月○○日金50万○○○○円の返済によって初めて過払いとなったものであり,少なくとも被告が原告に対して過払い状態になったことを知って支払いを継続して強制したという事実も存在しない。」という主張は失当である。
2 訴訟物の価額について
 上記判決の「第2 事案の概要」が事実として,ゼロ計算した場合,当然に訴訟物の価額も変わるのだが,控訴人は健康上の都合により,争点を増やすことで審理を長引かしたくはないので,請求の拡張はしないが,参考の為に計算書を添付する。
                                 以上 





  
立証方法
甲第 号証  大阪高判平成17年1月28日
甲第 号証  高松高判平成19年2月2日
甲第 号証  神戸地判平成17年8月25日兵庫県弁護士会HP
甲第 号証  札幌高判平成19年4月26日
甲第 号証  大阪高判平成19年7月31日
甲第 号証  名古屋高判平成20年2月27日
甲第 号証  法定金利計算書(控訴人作成)  
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